29年振り「おしょろ丸」大阪港寄港

    北水同窓会大阪府支部 藤井英嘉(昭61漁) 

・・・雨降らば 雨降るもよし 風吹かば 風吹くもよし・・・

本当に台風11号が関西にやって来るのと時、同じくして、おしょろ丸X世が来阪して頂

きました。青春の思い出と共に・・・。

 2015714日天保山大観覧車の横に接岸し、翌15日内覧会&懇親会です。

待ちわびる、北水同窓会・大阪府支部会員は居ても立ってもおられません。29年前の寄港

を想い出します。

当時は、おしょろ丸W世です。その頃、大阪府支部の活動が停滞した状況でしたので、

歓迎会について、当時30代の卒業生約10名が中心になって歓迎会事務局を作り対応しま

した。会場は「うおまん・トップラウンジ(中之島センタービル)」を設定。初めての歓迎

会で、いきなり100名規模で開催出来たことは、おしょろ丸寄港のインパクトがどれだけ

強いかと言うことでした。この当時発足の事務局が、その後の大阪府支部の礎となりまし

た。以後、ここ「うおまん・トップラウンジ」で2年に1回、大阪府支部総会をするよう

になります。言い換えれば、おしょろ丸は支部再興の恩人です。

その思い出の有るOB達は「今回はもっと!!」っと意気盛んです。しかし、台風接近・・・。

心配に心配を重ね、祈る思いの寄港でした。

 動きの変わる台風情報、出席者の人数調整等々、苦労して準備を進めます。そして何と

か台風が来る前の7151300〜、内覧会が開催されました。

今回のおしょろ丸X世は、竣工:2014728日。32年振りの新造船です。

内覧会で、高木船長の弟「高木正夫」さんが来て頂けました。この高木ご兄弟は、兄は

おしょろ丸X世の船長になり、弟は、京都府立海洋高等学校の海洋工学科(航海船舶コー

ス)の教諭です。どちらも船乗りを全うして居られます。どちらの顔も、未だ青年そのも

の。素晴らしい兄弟です。

ところで、私達の頃と違い、最近の水産学部は女学生が増え、また、同船する他大学の

女学生も多く居ると言う事です。実習の有る時は、他の大学が同船して女性が半数を占め

る事も有るとも聞きました。今回のおしょろ丸X世でも、2等航海士の女性が居られました。

時代の推移を、この船の運航状況からも感じ取れます。

いよいよ懇親会が始まります。

懇親会会場は、「ホテルシーガルてんぽうざん大阪」です。

懇親会は18時から始まります。出席者は、高木船長以下乗組員21名を含め、98名に及ぶ

大懇親会となりました。OBの皆さんワクワクです。

北水OB62名出席。大阪、奈良、兵庫、京都、滋賀、和歌山のほか、遠く高知、岐阜、

愛知からも来ていただきました。また、北海道大学関西同窓会からも15名(水産以外)の

出席を頂きました。大変、有難い事です。

 船員を知る人、知らない人、おしょろ丸に乗った人、初めて見学した人、そのご家族・・・

大宴会となりました。皆の顔は満面笑顔です。酒と食事、談話が弾みます。

司厨員の橋勉さんなどは、約30年前、私がこの前船(おしょろ丸W世)の処女航海に

乗船した折りにお世話になった船員さんです。その当時、舞鶴沖でスクリューに密猟の漁

網が絡まり、巡視艇に曳航され、舞鶴港に入港しました。そこで1日間、ダイバーが漁網

を外して居る間に、学生は三々五々、京都の町に消えて行きました。

ところで、ここで一つ、大問題が有った事をご報告しなければいけません。この会場は、

ホテル入口ホール側の為、マイクが使えません!!。 また、歌は一切禁止!!です。

これは大変な事です。そこで、事前に話し合いを行いました。

「スピーチは基本的に多く必要無いので、大丈夫だが、歌はどうする!?」

「写真だけ中で撮って、外(岸壁)に出て、心行くまで歌うか!?」

「いやいや、酔っ払って、わざわざ外に出ると、収拾がつかない。酔いが醒める。」

「集合写真を中で撮って、その後、いっその事、強行突破して、止められるまで歌うか!?」

「・・・賛成!!!・・・」と言う事で、歌を強行する事となりました。そして、あわ良

くば、「都ぞ弥生」、さらに続ければ・・・。これは、「歌テロ」です。

 集合写真も撮り終わり、さあ!いよいよ「歌の時間」です。 ・・・緊張が走ります・・・

ホテルの従業員も何故か緊張が走ります・・・「写真の為に、机とイス片付けたけど、円陣組

んで・・・何?? 何??」・・・。

 歌が始まりました。恐らく、ホテル関係者の人も聞いた事が無い、異様な雰囲気です。

前口上が始まり、円を作って歌い出す。肩を組み、全員が船のように揺れ出す。

 ホテル宿泊の韓国人・中国人・欧米人、そしてホテル従業員まで「あ然!」となります。

何とか、水産放浪歌、都ぞ弥生、共に阻止されず、懇親会は無事終了しました。

その後、会場外では、有志16人で「ストーム」も始まり、熱気一杯でした。

帰り道、夜の海に停泊するおしょろ丸X世の横を通り過ぎました。昼とはまた違う顔をし

ていて、綺麗です。 

 その夜から台風11号が関西で本格的に猛威を振るい始めました。

大阪府港湾からの指示で、高木船長は、暴風雨災害警報が同時に出れば1000トン以上の船

は湾外停泊し、そのまま出港しないといけません。そんな中、異常にゆっくりとした足取

りで、不気味に関西に接近する大型台風に緊張が走ります。

 運良く、近畿一円に出た暴風雨災害警報は、大阪府だけ奇跡の注意報となり、おしょろ

X世は天保山停泊が許されました。しかし、出港を191000遅らせたが台風はまだ

中国地方に居ました。そんな状況だったにも拘らず何とか、おしょろ丸X世は、天保山を

予定通り出港して行きました。見送りには、歓迎会時に高木船長から贈呈された「まっさ

らの北水旗」を振って7名が見送りました。・・・見送り人:「田中文夫S50」「北出弘S52

「西本恵市S54」「佐々木雅人S56」「藤原匠逸H13」「多田 知世H21」「辻村浩隆H10」。

 台風の為、名古屋支部の方には申し訳有りませんが、名古屋入船が遅れる事となりまし

た。名古屋懇親会に船が間に合わず、「梶原善之S54特設専攻科了・次席一等航海士」「星

直樹H12特設専攻科了・首席二等航海士」2名が名古屋懇親会出席の為、これも交通遮断

心配な新幹線で名古屋に単身向かわれました。

・・・雨降らば 雨降るもよし 風吹かば 風吹くもよし・・・

その通り、波乱万丈な、今回の大阪湾(天保山)寄港は終わりました。

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